破砕機は、お客様の設備のなかで心臓部として使用されていることが多く、破砕機の停止は操業を止めるだけでは無く、売上減少による事業計画見直しなど、その影響は計り知れません。
近畿工業お客様サポート部は、「破砕機の急な停止を未然に防ぐ」ことを目指し、巡回訪問点検やインターネットを通じて機械の状況を把握する予防保全システムの設置、専用コールセンター員による的確なアドバイス等、様々な取り組みをしていますが、どうしても破砕機の停止は発生してしまいます。しかし、万が一の突発の破砕機停止にも、できる限りの早い対応を実践しています。
先日もある大手リサイクル会社様の二軸剪断式破砕機が、駆動装置の不調により緊急停止してしまいました。
緊急停止の連絡がコールセンターに入り、停止した前後の様子や現状を聞き取りました。
合わせて、予防保全システムを統括する本社パソコンの画面を確認すると、電話で聞き取った内容と同じエラーメッセージが表示されていました。そして、通信記録に残された停止直前までの破砕機の動きを示すデータを確認し、不調の原因を推測した上で、復旧工事内容を想定し工具準備と必要な部品の調達を行いました。
そして、翌日早朝にサービスカーに積込み出発し、お昼にはお客様の現場へ到着。
すぐに作業にかかり、緊急停止から24時間以内に正常運転に復帰させることができました。最小限の被害に食い止めることができたお客様からは感謝の言葉を頂き、「やって良かった」とそれまで張りつめていた緊張から解放され、ホッとしました。
後日、復旧工事時に確認した不具合の状況や、予防保全システムに記録された運転データの分析を踏まえ、再発防止策を提案しました。
部品の調達がすぐにはできず、復旧までに時間がかかってしまうケースもありますが、できるだけ早く現場に駆け付け、仮復旧や状況把握に努めるようにしています。
不具合が発生してしまった場合には、まずお客様に安心して頂き、その後丁寧で確実な対応を続けることで信頼して頂けると思っています。
澤田 将史